三宅島の過去・現在・未来

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2012.11.10
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Photo:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/f8/Landsat_Miyakejima_Island.jpg

中井 創太

 2000年の噴火の後、2005年の帰島許可後から本格的にスタートした三宅島の復興計画には、島民の意見を反映したものがある一方で、島民の生活のためとは必ずしも言い難い政策が行われているという問題が存在する。このように、島民の要望と政策と間に少なからずギャップが発生しており、近い将来、住民の不満が積み重なっていっそう住みにくい島になりかねない。
 2011年11月11日(金)~13日(日)にかけて行われた第二回三宅島ツアーでは、三宅村村長を含む島内住民の方々と、大学生中心の島外ツアー参加者とが、上記のような三宅島の現状について問題意識を共有し、将来起こりうる問題に対して真剣に議論を交わした。


三宅島の交通事情

(1)島へのアクセス
(A)船
 三宅島行き定期船は、東京都浜松町駅近くの竹芝桟橋から三宅島、御蔵島経由八丈島行きの東海汽船の客船が毎日1便就航しており、三宅島に行く場合は22:00頃に竹芝桟橋を出港し翌朝5:00頃に三宅島に入港する。逆に帰りは14:00頃に三宅島を出発し20:30頃に竹芝桟橋に到着する。
 値段に関しても、一番使われる2等和室が片道6000円程度とリーズナブルなため、観光客や島民のほとんどが船を用いて島へ乗り入れる。また就航率も年間平均で8割程就航するなど、航空機の就航率に比べてかなり安定している。
 また現在、三宅島と本土を今よりも短時間で結ぶジェットホイル船の就航の声が高まっているが、ジェット船が就航した場合、ジェット船に積める物資の量は客船に比べて少ないため、島への物資の供給が行いにくくなるという問題や、ジェット船の方が波の影響を受けやすいため就航率が低下するという問題の発生が考えられており、実現には至っていない。

(B)飛行機
 航空機は現在、羽田空港と三宅島飛行場を結ぶANAの便が羽田を11:45に出発し、12:30三宅島着、13:15三宅島発13:55羽田着の1往復している。値段に関しては正規運賃が15,000円程度と高く、ビジネスマンが主に利用している。また、飛行場が火山ガスが比較的多い島の東部にあり、主に火山ガスの影響で就航率が約40%とかなり低いことが問題となっている。
 現在、三宅島行政が島において最も問題としているのは、現在三宅島に就航している航空機が2014年には退役してしまうことである。退役に伴い路線が廃止されるため、対応策として三宅村としては3つの方法を考えている。
①新しい航空機をANAに就航してもらう
沖縄の島々を結んでいる路線があり、そこで運航さ れている小型飛行機は三宅島でも利用できるため、同種の機体を三宅島の便で運航してもらう。
②滑走路を延長する
現在の滑走路は1200mと短いため、1800mまで延長することで、大きめの飛行機でも離着陸できるようにする。
③他の会社から航空機を買い上げANAに運行しても らう
ANAが機体を提供してくれない場合は他社から機体を買い上げ、ANAに委託する。

[C]その他の交通
伊豆諸島同士を結ぶヘリコプターがあり、それを利用することで、羽田から八丈島経由で三宅島に行くことができる。

(2)島内の交通
 島内には島を一周する都道があり、その道がメインとなる。鉄道などはないため、自動車が主な交通手段である。村営バスはあるものの、島内を右回り、左回りするバスがそれぞれ一日5便でているだけであり、最終便が夜遅くまでないこともあってなかなか不便である。観光をするにはレンタカーなどの自動車が必須であろう。
 信号は島内に3ヶ所しかなく、そのうち1つは小学校の前にある。子供たちが島外に出た時に信号を知らないと困るので、教育のために設置しているそうだ。


三宅島の産業事情

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