能登空港と茨城空港はいかにして赤字から転換したのか〜地方赤字空港の経営のあり方

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2015.12.22
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 国土交通省のまとめによると、2011年10月現在、地方空港の約9割が赤字経営に追い込まれているという。なぜ地方空港は赤字になりやすいのだろうか。理由としては、少ない便数による利用客数の伸び悩み、新幹線との競合などが考えられる。
 一方、見事に赤字財政を立て直した地方空港もある。能登空港と茨城空港だ。両空港に共通するのが、都心空港とは異なる立場であることを認識した上で、地方独自のプログラムを県・自治体と協力して編み出す戦略を取ったことである。国内の赤字空港は、これら2つの空港から学ぶべきものも多いのではないだろうか。


能登空港が活性化した2要因

1、搭乗率保証制度
 開港前、1日1往復の運航で利用状況を見極めたいANAに対し、1日2往復の運行で利便性を高めたい石川県及び地元自治体側は、年間平均搭乗率が70%未満の場合は県と地元自治体が航空会社に2億円まで損失を補填し、ANAが目標以上の利益が得られた場合は、地元に還元することとする全国で初でもある「搭乗率保証制度」を提案した。

2、能登半島活性化の拠点作り
 地元の空港利用の対応策として、空港を中心とした都市づくりを計画し、県と地元が一丸となって次のような多くのアイデアが実践された。

①県の出先機関を空港に集約
②航空学園の誘致
 県が格納庫を提供し、滑走路の使用をみとめることで日本航空学園が、平成15年、能登空港の開港に合わせて山梨県より移転し、教師と学生合わせて1000名を住民として呼び込むことに成功した。
③県庁の観光誘致活動
 知事によるトップセールスと共に空港利用促進班を創設し、職員による旅行代理店やマスコミへの観光プロモーションを実践した。
④ANAの能登観光促進
 石川県の観光誘致と連動して、ANAでも能登半島観光のPRを実施した。
⑤地元組織の呼応(輪島商工会議所)
 県とANAの活動に触発されて、地元商工会議所もPR活動に参加した。
⑥地元旅館の海外客集客プラン
 地元旅館の「加賀屋」がチャーター便を利用した、能登観光特別ツアーを企画・運営をし、このチャーター便の利用  で、空港には駐機料の臨時収入を得ることが出来た。


茨城空港が活性化した2要因

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Shiori1 720

本多 栞

リディラバメディア事業部
慶應義塾大学環境情報学部2年生
最近は「どうしたら女性が仕事と子育てを両立できるか」についてを考えている。
大学では、精神疾患を”音楽”を使って治療するという目標を達成すべくバイオ研究会に所属し、勉強をしている。
音楽がとにかく好きで、ピアノや和太鼓、篠笛などを趣味で演奏している。近頃は高校から始めたテナーサックスに夢中で、大学では吹奏楽サークルとジャズ研に所属し練習に励む日々を送っている。

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