里山の耕作放棄が止まらない...! ー行き過ぎた経済至上主義がもたらしたものとはー

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2013.10.16
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健一自然農園

皆さんの目を閉じてみてください、心の風景はどのような景気が浮かびますか?
またどんな未来の日本に住みたいですか?
子どもたちにどんな日本を残したいですか?

日本人であれば誰もが懐かしさのあまり肩の荷が下りたように素直な心で抱かれてしまう、ふるさとの風景。四季に色づく山があり、綺麗に折り重なる棚田、流れる清流、飛び交う蝶に、緑の風が頬をなでてゆく、そんな里山の風景が、日本人の心には懐かしく存在するのではないでしょうか。

2500年以上に渡り、僕らのご先祖様が自然を支配しようとするのではなく、向き合い対話しながら、汗を染み込ませ続けこしらえてきた、人と自然がちょうどいい塩梅で共生しあう見事な場所「SATOYAMA」。その、サステイナブルかつエコロジカルなシステムは、地球規模で環境問題に取り組んでいかなくてはいけない21世紀において、各国から注目され始めている。

しかし、その脚光とは裏腹に、日本の里山(特に中山間地の農地)は今なお次々と耕作放棄されてゆく現実がある。なぜだろうか?農業者の高齢化や後継者不足※1。これは確かに原因の一つではある。しかしもっと根本的な問題として、戦後の日本を覆ってしまった、画一化された物質主義的価値観と、行き過ぎた経済至上主義があろう。

例えば棚田を管理しながらお米作りを行うのは、平地の水田に比べ何倍もの労力コストがかかる。だが、棚田米は何倍という金額で簡単に売れるわけではない。棚田は安心で美味しいお米を育むだけでなく、水自体も浄化し、多くの小動物をはじめ生き物を育み、大気をも浄化してくれていることが明らかになってきている。工場や車から排出されたNO2やSO2を浄化してくれているのだ。

しかしその結果として農夫に支払われるのは、悲しいことにお米の代金のみである。これでは、いくら先祖様の大切な棚田を、未来の為に耕したとしても生活をやっていけないのが現実。国があの手この手、助成金をつけたとしても、この中山間地の農業を守れない原因の一つだ。

根本的な教育と仕組みが必要だ。

日本人は『おかげ様』という言葉が好きだ。田舎で活動するうちに私も口癖になっている。
お陰様・・・つまり今ここにこうして生きて活動出来ているのは、目には見えない様々な存在の支えがあってのことという考え方である。
感謝や謙虚さという日本人の美徳は、四季折々の里山での暮らしの中で育まれてきたのだ
ろう。

今なお宮崎駿の〚となりのトトロ〛は、老若男女に人気がある。心で求めながら、行動としては危機に追いやっている。あの原風景を次世代につなぐために、私達の耕作放棄地へのスタンスが問われている。


耕作放棄地面積の推移

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