オルタナフードとしてのダチョウの可能性 

  • インタビュー
この記事の読了時間:約4分
2015.12.10
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 リディラバ創立5周年を記念して開催されたリディラバ―スデーのツアーセッションにてオーストリッチエヴァンジェリスト(ダチョウの伝道師)でダチョウの肉・皮・羽根などを取り扱うQueen’s Ostrichを展開する株式会社Noblesse Obligeノブレスオブリージュの代表取締役ダチョウである加藤貴之さんにインタビューを行いました。(取材日:2014年10月26日)

 

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Q.なぜダチョウ肉を普及しようと思ったのですか?

 僕は、元々広告の仕事をしていたのですが、震災のときに、その仕事がしばらく止まってしまって、南相馬の復興支援ボランティアに参加したりするなどして、震災で本当に世界が一変してしまったのを感じました。
 そんな状況の中で、自分に何ができるのだろう、と考えていたところに、ダチョウ牧場の方と出会い、その肉の美味しさに衝撃を受け、さらにいろいろ教えて頂くと、美味しいだけじゃない、ダチョウ肉が普及すると、食糧問題、環境問題などさまざまな問題が良い方向に向かう可能性がある、これこそこれからの世界に必要なものなのではないか、と気づいたところから、ダチョウ肉の普及をしていかねば、と思い、小さいことから始めていきました。

 

Q.ダチョウ料理で特におすすめのものってなんですか?

 ダチョウ肉は赤身の美味しさが特徴です。一般的にはダチョウ肉にあまり火をいれないほうがおいしいとおっしゃる方が多いです。ですが、丁寧に火をいれたとき、ダチョウほどお肉の赤みに含まれるうまみが爆発するものは中々ありません。なので、ダチョウ肉をじっくりローストして食べるのがオススメの1つです。また、ダチョウ肉はTPO(注1)が読める食材なので、調理の施し方によって、ワイン、日本酒など色々なお酒にあわせることができる優秀な食材です。

(注1)TPO: Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合。Opportunityとも)の頭文字をとったもの。「時と場所、場合に応じた方法・態度・服装等の使い分け」を表す和製英語。

 

Q.日本には現在ダチョウ牧場はどれくらいあるのですか?

 現時点での日本国内におけるダチョウの牧場の数は、おそらく50程度あると推定しています。しかし、ペットに近いような形で、趣味の延長でやっているようなところやホームページを作ったりするなどの広報活動などをしていない牧場なども存在しています。ダチョウを事業として情報発信しているのは、観光に力を入れている牧場が多いです。

 

Q.世界ではどれだけダチョウが普及していますか?

 海外では、普及が進んでいるところがいくつかあるようです。生産では南アフリカ、オーストラリアの事例が有名です。他にも、中国で、ダチョウが脱走して高速道路を走ったというニュースだったり、ベトナムのダチョウに乗れる牧場だったり、ダチョウが普及している地域ならではの話題をよくネットなどで見かけますね。日本にいるダチョウの総数に匹敵する1万羽以上を、1牧場だけで飼育しているところも世界にはいくつもあるようです。イスラエルでも、ユダヤ教で禁じられているためダチョウ肉は食べませんが、ダチョウの皮は最高級ともいわれているようです。
フランス、ドイツ、イタリアなどでは、レストランなど、ダチョウ肉が利用されているというのを、料理人やそうした国の出身の方からよくお聞きします。スペインでは肉屋で取り扱っていて、売れ筋になっているぐらいのところもあるとか。イギリスのロンドンやベルギーのブリュッセルでスーパーでよく買っていた、という声も聞いています。
 このような事例と比べると、日本での普及率はまだまだ低い、と感じますが、非常に高いレベルでダチョウ肉を生産できている牧場が現れてきているので、日本においてもますます普及していく可能性はあるのではないかと考えています。

 

Q.なぜダチョウ肉はメリットが多いのに、日本では普及しないのでしょうか?

 約150年以上前の日本人のほとんどは、牛肉を食べていなかったのですよね。文明開化で、西洋文化を取り入れるまでは、牛は、農耕のパートナーという存在で、肉としては見なされていなかった。それが今や当たり前に食べる時代になったように、まだ、ダチョウについては、そうした時代が来ていないだけ、と考えています。普及しない、のではなく、まだしていないだけ、ということです。

 

Q.ダチョウの羽はどのようなものに使われているのですか?

 ダチョウの羽は古くから様々な物に使われています。たとえば、イギリス王太子が継承する称号プリンス・オブ・ウェールズの紋章にはダチョウの羽3本をあしらった意匠が用いられています。騎士の羽飾り、マリー・アントワネットの帽子の羽、スイスのランツクネヒトの羽飾りなどなど、さまざまな場面でダチョウの羽が使われてきました。また、現代では宝塚の衣装、サンバの衣装、バーレスクダンスの衣装などにもダチョウの羽が使われています。


 

インタビューを終えて

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川路和則

リディラバメディア事業部
大学2年生
教育と貧困問題に関心を抱いている。日本史の中でも明治時代以降が好きで、陸奥宗光の優れた外交能力にこの間驚いた。

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