病気やけがの子どもにもっと学びを――知られざる教育格差問題に迫る ※全4回

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「院内学級」という言葉を聞いたことがあるだろうか? 2009年に放映されたドラマ「赤鼻のセンセイ」の影響で、なんとなく知っている人もいるかもしれない。しかし、多くの人にとってはまだまだ、知られていない「院内学級」。今回は、長年病気の子どもの教育に携わってきた元特別支援学校教員で、現在は立教大学兼任講師の赫多久美子先生に、知らないと理解できない院内学級の基本的な仕組みについてレクチャーしてもらった。

第2回 「院内学級はどんな授業をするのか?」(http://www.trapro.jp/articles/524)

第3回「院内学級には、病気の子に対して想像力を持てる教師にきてほしい」(http://www.trapro.jp/articles/525)

最終回「院内学級が希望を与える場所であり続けるには」
http://trapro.jp/articles/539)

この記事の読了時間:約7分
2015.12.23

病気の子どもの教育は 院内学級 だけで行われているわけではない

――まず、院内学級の定義を教えてください。

 

赫多(以下、敬称略): 病院の中にある教育機関を一般的に院内学級と呼んでいますが、形態は様々文末「病弱な子どものための教育の現状」参照)なのです。病院の中に設置された小・中学校の特別支援学級であったり、特別支援学校の本校や分校であったりします。ただ、是非知っていただきたいのは、病気の子どもの教育、いわゆる病弱教育は、入院している子どもたちだけでなく、退院しても感染しやすかったり、体力が十分でなかったりして、すぐに地元の学校に通学できず、自宅での療養をしている子も対象だということです。

 

―― 文部科学省が院内学級の数を把握しきれていないというニュースが流れていましたが、それとも関連があるのでしょうか?

 

赫多:いわゆる「院内学級」が指す対象が曖昧であるというのが理由のひとつです。例えば、私は以前、東京都の特別学校に所属し訪問学級を担当していました。在宅訪問の他に、大学病院に入院している子どもの訪問教育も担当していました。病院内では、常設の教室の設置はないけれども、「院内学級の先生」という呼ばれ方をするのです。病院によっては隣接した特別支援学校があって、その本校に対して病院内にある教室を院内学級と呼んだりします。先ほども言ったように形態がばらばらで把握しきれないのだと思います。

 

文科省も把握しきれない院内学級では、誰がどのように設置するのか?

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