小児ホスピスは果たして子供の医療ケアを変えられるか?

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2016.04.04
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日本では、在宅の常時医療ケアが必要な子どもが20万人生活しているといわれている。24時間365日子どもの世話をするため、家族は地域の中で孤立してしまうそうだ。こうした子どもの常時医療ケアにかかる家族の負担を軽減するために、国立生育医療研究センターは 常時医療ケアが必要な子どもと家族が、穏やかなひとときを過ごすことができる施設「もみじの家」を4月25日にオープンする。

 

「もみじの家」はイギリス発祥の子どもホスピスである「Helen House(ヘレンハウス)」をモデルにしている。Helen Houseの活動に感銘を受けた喜谷昌代(きだにまさよ)さんと退院後も医療ケアを必要とする子どもと家族を支援する国立成育医療研究センターが協力し、「もみじの家」の開設に至った。「もみじの家」では保育士や医師・地域のボランティアなどが連携して、利用者一人一人の学習・心身のサポートを行う。「もみじの家」では 学習サポートのために、音楽室や学習室を設置する。

 

日本に初めて小児ホスピスができたのは2012年だ。小児ホスピスが来日してからの歴史は浅い。「もみじの家」などの小児ホスピスはどのように運営資金を調達しているのだろうか。大阪府で小児ホスピスに取り組む淀川キリスト教病院は、寄付と大阪府や大阪市からの補助金で運営をまかなっている。また、小児ホスピスには財政面の他にも もう一つ課題がある。それはレスパイトケアに対して、日本の理解が十分ではない点が挙げられる。レスパイトケアとは、在宅で乳幼児や障がい者などケアしている家族を癒すため、一時的に家族の乳幼児や障がい者などのケアを代わりに行うサービスのことを指す。

 

日本の小児ホスピスにおいて、レスパイトケアの課題が2点ある。1つは住む場所が自宅から小児ホスピスに変わった場合、子どもの日常生活を崩す可能性がある点である。もう1つは家族が子どもの面倒をレスパイトケアに任せることに抵抗がある点だ。


今回「もみじの家」のように小児ホスピスが増えたことは喜ばしい。一方で、小児ホスピスは寄付金や補助金がないと自立運営することが難しいこと、日本人の多くがレスパイトケアの理解を十分にしていないことが課題となっている。これらの課題解決には認知度の向上による寄付金の拡大やレスパイトケアを学ぶ学習機会が必要なのではないだろうか。

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