洗濯物干すのもHIPHOP

日本語ラップが歌う社会の姿
  • 格差
  • 若者
この記事の読了時間:約1分
2016.05.04
Zorn my life

 あなたは日本語ラップを聞いたことがあるだろうか?あまり馴染みがない、という人が多いかもしれない。日本語ラップは、今を生きる若者の姿や、社会の問題を赤裸々な言葉で歌っている。

 たとえば、”My Life”(Zorn)という曲は、ブルーカラーとして働きながら音楽をしている若者の姿を歌っている。所得がそれほど高くなく、刺青が入っていてちゃらちゃらした服を着ているけれど、ちゃんと家庭を持って毎日働きながら暮らす若者たち。「マイルドヤンキー」という言葉でひとくくりにされるかもしれない彼らの真摯なくらしを、このラップは伝えている。

 ”人間失格”(GOMESS)という曲は、自閉症の人が書いた歌である。その歌は、どんなインターネットのサイトで受け取れる自閉症の情報よりももっと切実に、自閉症の人が抱える日々のくらしの生きづらさを伝える。

 ”結局地元”(KOHH)という曲は、一見すると不良としかいいようのない若者たちの声を伝える。この歌の舞台になるのは東京都の王子。不良とよばれるこの若者たちは、悲しいこともあるけれど、地元王子で幸せに暮らし、この街をもっとよくしていこうと歌う。

 彼らの声は、J-POPではあまり見られないような、実感が伴った言葉で社会課題を伝える。社会において、リーダー層とみなされ、社会の意思決定に関わるような人々は、HIPHOPに表れる若者たちのくらしや考えを、インターネットや本から得られる知識としては知っていても、共感したり、自分の生活の延長線上にあるものとして捉えることはあるだろうか。

 今、社会において格差が広がっていっている。ある層の若者たちは、「マイルドヤンキー」などの言葉でひとくくりにされ、ある障害をもつ人々は、「自閉症」という検索ワードに引っかかるインターネット上の情報によってしか理解されない。日本語HIPHOPがすべての情報源になるとは言わない。だが、これらの歌は、強い言葉ですべての人々に共感を引き起こす。ある課題、問題、社会層と、括られない、生きた情報を得る一つの手段となるだろう。

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Ridi

リディラバ メディア事業部

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