隣の家から外国人?!今さら聞けない民泊問題。

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2016.05.12
Minpaku

 ある朝家を出ると、見知らぬ外国人が隣の家から出てきたーこんな場面は、都心部に住む人であれば、遭遇しても全くおかしくない。Air BNBなどの民泊運営サイトは、今ではとても有名だ。外国人観光客が、日本の都心部のホテルの予約の取りづらさを考えて、民泊という選択肢を選ぶことは、今や全く不思議なことではない。

 

 政府は、2020年までに、外国人観光客の数を4000万人にするという目標を発表した。現在、日本を訪れる外国人観光客の数は1500万人前後。この状態で、実は、都心部のホテル稼働率は80%を超えている。ホテルの稼働率が80%を超えれば、予約を取ることはかなり難しくなる。2020年までに、本当に4000万人の外国人観光客が日本を訪れるとすれば、ホテル不足はもっと深刻な状態になるだろう。

 

 民泊は、この状況の特効薬に思える。もしあなたの部屋が余っていて、使う予定がないのなら、民泊運営サイトに登録するだけでいい。空き部屋の有効活用ができて、しかも外国人と日本にいながら触れ合えることができて、さらにお金ももらえる。政府にとっては、ホテルを建設するという時間もお金もかかる解決策よりもずっと簡単な解決策だ。

 

 だが、このような簡単な民泊は違法である。実際には、民泊を運営するには旅館業としての政府の許可が必要だ。簡単かつ利益が上がる違法民泊は、現在かなりの数存在していると言われる。なんと、マンションまるごとを買取り、申請せずに民泊として使用し、摘発・逮捕された事例もあるという。

 

 ある日帰ってくると、自分のベランダで隣の部屋の外国人が洗濯物を干していた。早朝にインターフォンを鳴らされ、ライターをくれと英語でせがまれた。家の中での家族の会話が聞き取りづらくなるほどの大音量で、民泊している外国人が音楽を鳴らす。ベランダや共用のスペースなど、トイレ以外の場所で大小便をし、放置する。民泊利用者による驚きのトラブルが近隣住民を悩ませている。

 

 さらに、ホテル業界も、ホテルに泊まるより安くつく民泊に観光客が流れるのではないかと、民泊を規制するように求めている。

 

 政府はそれでも、ホテル不足の解決策として民泊を使用するために、「民泊特区」という制度を作った。「民泊特区」には、大阪や東京など、都心部の一部が指定されている。「民泊特区」であれば、旅館業の許可なしに民泊を運営することができる。ただし、この「特区」における認定には「6泊7日以上の宿泊」という条件がある。

 

 6泊7日は長い。実際、そんなに長期滞在する観光客がどれほどいるのだろうか?この条件では、ウィークリーマンションの規制を緩和した状態とそれほど変わっていない。そのため、結局、違法の民泊は減っていないのが現状だ。

 

 2020年まで、あと4年。これからも外国人観光客は増え続け、民泊に対するニーズは加速度的に高まり続けるだろう。現在、民泊に関わる問題は未解決のまま、違法民泊運営者だけが甘い蜜を吸っている状態だ。だが、民泊を完全に排除してしまうのは、現実的な解決策ではないだろう。民泊を合法的に活用しつつ、その被害を被る人々を極力減らしていくような制度設計が求められる。

 

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