お米からトキへー100年後の挑戦ー

  • 農業
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2016.05.18
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茨城県霞ヶ浦・北浦流域には1000以上の谷津田が存在する。谷津田とは、谷地に存在する田んぼのことだ。谷地に存在しているため、当然、耕作面積は広くない。そのため、機械による生産の効率化が進まなかった。それと同時に、農村の高齢化が進んだため、霞ヶ浦では谷津田の耕作放棄地が増加している。

 

田んぼが耕作放棄地になることによって、水源を失う、水質汚染が進むことによって生態系に悪い影響を与えるかもしれない。そこには2つの理由があることに注意する必要がある。1つ目は霞ヶ浦の水源を失うことで土地が乾燥する点だ。霞ヶ浦は水源となる大きな川が存在しない。谷津田が貴重な水源の役割を果たしているのだ。しかし、谷津田は人の管理から離れつつある。その結果、谷津田が荒廃してしまい雑草や木が生え、土地が乾燥してしまうのだ。2つ目は水質汚濁の心配が挙げられる点だ。米の栽培を続けている谷津田では農薬や化学肥料を使用している。先程も述べたように、谷津田は湖の水源である。農薬や化学肥料を含んだ水が湖に注ぎ、湖の水質汚染につながってしまう。

 

こうした問題を受けて、耕作放棄地になった谷津田を復活させるため、NPO法人アサザ基金と株式会社新しい風さとやまが連携し、活動を開始した。アサザ基金はこれまで霞ヶ浦等の水源地で耕作放棄地対策を行ってきた。アサザ基金・新しい風さとやまは、牛久市と鹿嶋市で耕作放棄された谷津田を借り受け、今月13日に田植えを行った。もちろん湖の水質汚染を防止するために、無農薬で化学肥料に頼らない方法で稲作を行う。このように企業と組んで活動をする例は新しい風さとやまだけではない。日本電気株式会社は「NEC田んぼづくりプロジェクトwithアサザ基金」を、三井物産株式会社三井物産環境基金は「谷津田再生プロジェクト」を実施している。

 

アサザ基金ではアサザプロジェクト100年計画を1998年から掲げている。10年ごとにゴールが決まっており、2098年に野生復帰したトキが霞ヶ浦の湖面を飛んでいる状態が理想だ。環境保全がうまくいく象徴として、トキの野生復帰を目指すという思いが込められている。企業と共に谷津田の再生に取り組むことによって、50年後、100年後のゴールに貢献してくれることを期待していきたい。

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Ridi

リディラバ メディア事業部

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