カンボジアの伝統を再び紡ぎだすメイドインJAPANの機械とは

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2016.06.26
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日本でかつて使われた機械がカンボジアの社会課題に貢献するかもしれない。

 

カンボジア、バッタンバン州にはガラ紡と呼ばれる機械を用いて、ストールやハンカチを制作する「カンボジアコットンクラブ」という団体が存在する。ガラ紡は明治時代初期、臥雲辰致(がうんたっち)が発明した紡績機だ。綿を入れた筒を回転させて、少しづつ糸を紡いでいく。そのとき、「ガラガラ」と音を立てるため、ガラ紡と名付けられた。大量生産を目的とした機械紡績が展開することで衰退してしまったが、それまで、三河地方を中心に各地で活用された。

 

バッタンバン州ではベトナム戦争が始まって以来、1990年代まで戦争状態が続いていた。伝統的な染織産業がこの地で盛んだったが、ポル・ポト政権の支配下で産業が崩壊してしまった。絹糸を輸入することで一時的に復興したが、近年は発注が減少し、産業が衰退している。染織を復活させたいが、大規模な設備が必要、紡績機の維持コストがかかる、発注が減少しているといった3つの課題がバッタンバン州に立ちふさがっている。

このようなカンボジアの課題をガラ紡が解決してくれるかもしれない。他の紡績機に比べ、ガラ紡は大規模な設備が不要で維持費がかからないからだ。ガラ紡は200ワットでモーターが動く。これはホットカーペットや4人家族用の冷蔵庫、PS4と同じ電力だ。また、枯れ葉剤や農薬、化学肥料を使わずに綿花を栽培することで、肌にやさしいストールやハンカチを生産している。発注の減少を高級志向で食い止める。

 

一方で、カンボジアコットンクラブの活動は、道半ばだ。ガラ紡を使いこなすには、糸を紡ぐ人の勘や技術、湿度の調整などが必要だ。同団体は手探りの状態で進めているので、生産が軌道に乗るのはもう少し時間がかかるかもしれない。

 

ガラ紡がバッタンバン州にもたらす影響は大きい。伝統として受け継がれてきたバッタンバン州の染織がメイドインJAPANの機械によって復活することを期待したい。

 

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Ridi

リディラバ メディア事業部

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