防衛大学の「ニンキョ」問題ってなんだ?

  • 防衛
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2016.06.27
Sotugyou08
Photo:http://www.mod.go.jp/nda/obaradai/boudaitimes/btms200704/sotugyou/sotugyouphoto.htm

国防の要、自衛隊の幹部自衛官を養成する専門の大学があることを知っているだろうか。防衛大学校という。

 

戦前の士官学校にあたり文系3学科と理系11学科に分かれ、講義のほか、各訓練がカリキュラムに組み込まれている。卒業までの4年間は8人部屋での寮生活。午前6時、寮内にラッパが鳴り響くのが起床の合図だ。身の回りの清掃、食事、整列行進して講義室に移動。授業が終わると食堂に一斉に昼食。そして、午後の講義…、と22時半の消灯まで分単位で行動予定が決められている。自由に行動できる時間は、土日と祝日の外出と、春季と夏季、冬季の休暇期間とわずかだ。彼らは大学生ではありながら、厳しい規律を求められる自衛隊という組織に片足を突っ込んでいる存在。だから、特別職の国家公務員とみなされ、毎月の手当(約10万円)や年2回の期末手当がでる。学費は無料だ。

 

多くの大学生がぶちあたる就活も彼らには必要ない。卒業後の進路として自衛隊への入隊が保証されているわけだから。にもかかわらず、防衛大学卒業後に自衛官への任官を辞退する「任官拒否者」、いわゆる、「ニンキョ」(任拒)が後を立たない。直近の過去3年でみても任官拒否者は10人(14年)、25人(15年)、47人(16年)。16年の任官拒否者の理由の内訳は、民間企業などへの就職が26名と多数を占める。

 

職業選択の自由は保証されるべきだし、大学4年間の入隊前の期間にミスマッチを防いでいるともいえるが、一方で、人事採用する側の自衛隊としてみれば痛手にほかならない。幹部自衛官にすべく4年の歳月をかけて教育をしてきたにも関わらず、いなくなってしまうのだから。しかも、一般大学卒からの道はあるものの、基本的には防衛大学校を卒業していなければ幹部自衛官にはなれない。それゆえ、任官拒否者が出てかたらと簡単には穴埋めできないのだ。育成の予算(学費)は税金で賄われてもいる。どんな組織でもリクルーティングが悩みの種であることは変わりないようだ。

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Ridi

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