「哲学対話」って?

共に生きるということ
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2016.08.01
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Photo:https://www.pakutaso.com

 「哲学対話」という言葉をみなさんは知っているだろうか。

 

 「哲学対話」とは、「哲学」について考える対話ではない。「哲学対話」は、一人一人が「哲学者のように」じっくりと自分と他者の言葉に耳を傾ける対話である。

 

そこでは年齢、世代、性別、職業、国、文化など、バックグラウンドが異なる様々な人々がともに対話をすることで、おのずと互いの立場、前提が浮かび上がり、思考が深まり、あるいは広がるという哲学的な次元が開かれる。しかも同時に、お互いの差異を承認しつつ共感をするというまさに「共生」の実践が可能になる。(UTCP, P4Eホームページより)

 

 日本における哲学対話の活動において、中心的な役割をになっているのが、東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属 共生のための国際哲学研究センター(UTCP)のうちの「Philosophy for everyone (P4E)」というプロジェクト部門だ。P4Eは、哲学対話を用いて、学校での哲学教育や、地域のコミュニティ作りなど様々な場面で実践する活動を行っている。

 

 P4Eなどが行っている哲学対話においては、対話を行いやすくするための幾つかのルールがある。「何を言ってもいい」「他人の発言を笑ったり否定したりしない」「話している人のことに耳を傾ける」「話したくなければ話さなくてもいい」「急がず、ゆっくり考える」「結論はなくてもいい」「分からなくなってもいい」というルールだ。また、毛糸ボールのようなものを持っている人だけが発言していい、というルールを課す哲学対話もある。

 

 現在の社会は、様々な価値観とバックグラウンドをもつ人々が共に生きなければならない社会だ。そこでは、他者との摩擦がしばしば起こる。その摩擦の解決は、往々にして、「声の大きい人」「力をもつ人」の意見によって解決されてしまう。声の小さな人の意見はおしつぶされてしまう。

 

 すべての人が真に「共に生きる」社会をつくるためには、自らが本当に何を求めているかを考え、言葉にして他者に伝え、そして一人一人の思いを平等にじっくりと理解しあって、摩擦を解決しようとすることが重要だ。

 

 それを可能にするのが、「哲学対話」という方法である。現在、哲学対話という方法はそれほどメジャーではないかもしれない。だが、P4E主催のイベントや、各地の「哲学カフェ」などで、「哲学対話」を体験することができる。すべての人と「共に生きる」社会をつくるため、読者のみなさんも一度体験してみてはどうだろうか。

 

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