ミャンマーを駆け抜けるトラックが貧困問題をなくす?!

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2016.08.23
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株式会社ボーダレス・ジャパン

貧困問題、環境問題、差別・偏見の問題など、世界中で山積する社会問題を、継続的・発展的に解決する社会起業家集団。
国内・海外を問わず、社会問題を解決したいと志す者が、ビジネスの実力を養い、資金・人財を駆使して、社会問題の解決を進められる「社会起業家のプラットフォーム」として、今後も次々と事業を創出し、世界を変えるインパクトを生み出し続ける。若手メンバーの育成にも力を入れており、新規事業へ最低3000万円の投資を行う。

「最後のフロンティア」と呼ばれて久しい国、ミャンマー。

皆さんは、どんなイメージを持っているだろうか。

むせかえるような暑さ、美しい仏教遺跡、豊かな自然?

カラフルな民族衣装、優しい笑顔?

はたまた、軍事政権、クーデター?

 

ミャンマーには、市街地を離れた地図にも載らないような僻地の村で、ひっそりと暮らす人々がいる。

例えば、シャン州の山岳エリアにある「Bow la bet村」。

一番近くの町からバイクで片道4時間、でこぼこの山道を登ったところにあるこの村には、軍事政権の支配から逃れるために移住し、そのまま定着した人々が暮らしている。

シャン州の別の村では収入を得るため、政府に禁止されているケシ栽培を営む農家がある。

本当は栽培したくなくても、収入を得るために仕方なくこの仕事を選び、政府の目の届かない僻地で生活を送っているのだ。

様々な事情によって僻地で暮らす人々は、僻地に住んでいるが故に多数のハンデを背負っている。

 

町の市場で買い物をする人々

 

例えば、

■交通コスト

村人は買い物・公的サービスを受けるためには、徒歩2~6時間または乗り合いタクシーなどを使い、余計な交通費をかけて町まで出かけなければならない。

 

■限られた選択肢

村に商店があったとしても商品の選択肢は少ないし、本当に必要な薬なども手に入りにくい。

また、村までの物流コストが高いために、食料品や生活用品の価格も高騰する。

例えば、町では200チャットの石けんが村では250チャット。料理に不可欠な油も、町では1,300チャットなのに村では1,800チャットかかる。

 

■情報格差

都市部からの情報が入りにくいので市場の適正価格が分からず、作った農作物をブローカーに安く買い叩かれることがある。また、生活に必要な教育や医療の情報も得にくい。

 

これらはほんの一例だが、僻地で暮らすにはこういったハンデがつきまとう。

特に生活コストの高騰に悩む人は多く、生活を支えるため子供を学校に通わせられない家庭も後を絶たない。

 

村人にヒアリングを行うBORDERLESS LINKの加藤彩菜/写真左

 

この状況を変えるため、僻地の村と村を独自の物流網でつなぐビジネス「BORDERLESS LINK」が2015年2月に始動した。

単身ミャンマーに渡ってこのビジネスを立ち上げたのは、当時23歳だった加藤彩菜だ。

学生の頃に一人旅やNGOでのインターンで途上国の貧困問題を目の当たりにし、「社会問題を解決する」と決めた加藤は、ミャンマーの僻地の農村の状況を変えるため、単身、ミャンマーに飛び込んだ。

 

 

BORDERLESS LINKの配達風景

 

BORDERLESS LINKは、町の市場から必需品を大量に安く仕入れて点在する村にトラックで配達し、村の小売店に卸売りを行っている。

配達先の村で生活する人々は時間とお金をかけて町まで行かなくても、以前より安い価格でモノを手に入れられるようになった。

更に、トラックは配達の復路で村の農産物等を乗せ、町に戻って市場で販売している。

これによって、農家が副収入を得ることも可能になった。

今では22の村の5,000人以上に配達し、配達地域住民の生活コストを10%下げることに成功している。

今後はさらに配達地域を拡大し、年内の黒字化を見込む。

また、物流のみにとらわれることなく、ハンデを更に解消できるビジネスがあれば、柔軟に展開する予定だ。

 

村に開店した商店のオープニングセレモニー。この村の人々は、5日に1度だけ開かれる市場に片道2時間かけて買い物に行っていた。

 

加藤は、同じように「ミャンマーの問題を解決したい」と志す現地の人を探し出してメンバーとして迎え入れ、ビジネスを進めている。

ゆくゆくはここで築いたインフラを必要な国・地域に輸出して、『どこに住んでも最低限の生活ができ、自分で自分の可能性を拓ける世界』をつくりたいと意気込む。

 

世界中に山積する社会問題は貧困、環境、差別偏見、戦争・紛争など多岐に渡るが、BORDERLESS LINKのように「ビジネスで解決する」という動きが大きくなりつつある。

加藤が所属する株式会社ボーダレス・ジャパンも、その1つだ。

ソーシャルビジネスのプラットフォームを目指すボーダレス・ジャパンは、ビジネスの実力をつけ、問題解決のビジネスプランを描いたメンバーに最低3,000万円を投資している。

社会問題は支援や寄付で解決するイメージはまだまだ強いが、持続的で本質的な解決を追求するなら、ビジネスの観点からみてみるとまた違った解決アイデアが生まれるかもしれない。

 

 

「ソーシャルビジネスしかやらない会社」ボーダレス・ジャパンを詳しく知りたい方はこちらのサイトから

 

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・とき:2016年8月29日(月) 13時~16時

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※本イベントはアイセック京都大学委員会と株式会社ボーダレス・ジャパンの共催です。

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株式会社ボーダレス・ジャパン

貧困問題、環境問題、差別・偏見の問題など、世界中で山積する社会問題を、継続的・発展的に解決する社会起業家集団。
国内・海外を問わず、社会問題を解決したいと志す者が、ビジネスの実力を養い、資金・人財を駆使して、社会問題の解決を進められる「社会起業家のプラットフォーム」として、今後も次々と事業を創出し、世界を変えるインパクトを生み出し続ける。若手メンバーの育成にも力を入れており、新規事業へ最低3000万円の投資を行う。

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